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eve autonomyとブリヂストン、空気不要タイヤを自動搬送車で実証

ニュースの要点

eve autonomyとブリヂストンは2026年10月29日、空気充填が不要な次世代タイヤ「AirFree」を無人自動搬送車に装着し、ブリヂストン那須工場で価値検証を進めると発表しました。実際の生産工程での実証は6月に始めたとしています。

搬送車は、工場敷地内など非公道で運転操作を要さず自律走行する仕組みです。両社は2024年から技術検討を行い、テストコースで自動運転機能への影響や経路への追従を確認した後、建屋間搬送の現場へ移しました。

ブリヂストンによれば、生産工程でも安定した走行を確認しています。空気圧管理やパンクに関する負担の軽減を狙い、今後は車両データを使うタイヤ解析などを進めます。販売条件や保守費用の削減実績は公表していません。

ニュース出典: 株式会社ブリヂストン「eve autonomyとブリヂストン、レベル4の自動運転技術と次世代タイヤ「AirFree」の組み合わせによる価値検証を推進」(2026年10月29日)


イノベーション総研の考察

無人搬送では運転を自動化した後も、タイヤの点検やトラブル対応が残ります。今回の論点は、走行できたという確認を、搬送を止めない運用価値にどこまで変えられるかです。

自律走行しても、タイヤの管理作業は消えない

自動搬送の価値は、走行の自動化だけでなく停止と復旧の負担で決まります。

工場の搬送は、生産工程と時間的につながる仕事です。車両が経路を走れるだけでなく、必要な時に使え、異常が起きた際に復旧できることが継続利用の条件になります。ブリヂストンは自動運転車に安定稼働やメンテナンス負荷の低減が求められると説明しています。

AirFreeは、空気の代わりに樹脂のスポーク構造で荷重を支えます。空気圧の管理やパンクへの対応を不要にできるという技術の特徴は明確です。ただし、その特徴が現場の総保守時間や搬送の停止をどれだけ変えるかは、今回公表された安定走行の確認とは別に測る課題です。

2024年の技術検討が、那須の建屋間搬送につながる

同じタイヤでも、自動運転車と生産工程の両方への適合を確かめます。

両社は2024年から技術検討を続けてきました。テストコースでは、AirFree装着後も自動運転機能に影響なく走れ、設定経路を追従できることを確認したとしています。その結果を踏まえ、既に無人搬送車を活用する那須工場で6月から実証しました。

既存の搬送業務へ入れることで、車両単体の走行性能だけでは見えない使い方を確かめられます。自動運転技術を持つeve autonomyと、タイヤ技術と工場を持つブリヂストンを組み合わせる理由はここにあると考えられます。現時点で、共同商品の販売や量産採用が決まったという発表ではありません。

安定走行の確認と、保守費用の削減は分けて追う

空気圧の確認が減っても、摩耗・交換・異常時対応を含む評価が残ります。

今回確認されたのは、実際の生産工程でも安定して走れたことです。走行距離や積載条件、観測期間の詳細が示されていないため、あらゆる路面や荷重で同じ結果になるとは読めません。安定走行を、そのまま保守費用や総稼働率の改善実績へ置き換えることもできません。

実用化判断には、従来タイヤと同じ搬送条件で停止、点検、交換に必要な時間を比べる方法が考えられます。空気圧管理以外の作業が増える可能性も含め、現場で負担がどこへ移ったかを追います。この評価方法はイノベーション総研の提案であり、両社が公表した正式な検証基準ではありません。

車両データが、別工場へ広げる条件を明らかにする

走れた条件と走れない条件を残すことが、搬送用途への展開判断を支えます。

反対仮説は、空気圧管理の削減効果が小さく、交換費用や運用変更の負担が大きければ、採用メリットが限られるという見方です。パンクへの不安が大きい用途と、既存タイヤで問題なく運用できる用途を一括して評価すべきではありません。

担当者の方は、導入先の停止原因をまず把握し、今回の技術が減らす作業を特定すると検証目的が明確になります。両社が今後進める車両データを使ったタイヤ解析では、路面や負荷の違いと結果が対応付けられるかが観測点です。条件が整理されれば、別の工場に広げる際の試験範囲を決めやすくなると考えられます。

まとめ

eve autonomyとブリヂストンは、空気を入れないタイヤを自動搬送の生産現場で検証しています。次の事業判断に必要なのは、安定走行の確認から一歩進み、停止や点検、交換を含む運用負担がどの条件で変わるかを示すことです。

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執筆:イノベーション総合研究所

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