投稿日:2026.09.04 最終更新日:2026.09.20
コンサルROIの計算方法|費用・効果・寄与を分ける実務シート
コンサルの費用に見合う効果は、どう計算すればよい?
ROIの計算式と、数字を入れる前の確認事項を解説します。
コンサル費は見積書で分かっても、売上の増加、作業時間の短縮、投資の見直しをどこまで効果に含めるかで、ROIの数字は変わります。コンサルROIの計算では、「支援がなかった場合」と比べた効果と、必要な費用の全体をそろえます。本記事では、費用・効果・期間を決める4つの手順から、投資500万円の架空の計算例、予測と実績を記録する実務シートまでを紹介します。売上がまだ出ない新規事業での評価や、支援を継続するかの判断にも使えるよう、金額で示せる成果と、それ以外の成果を分けて説明します。
この記事のポイント
- ROIは、投資総額を差し引いた純効果を、投資総額で割って計算する
- 支援がなかった場合と比べ、費用・効果・期間をそろえる
- 時間短縮や学びは、実際の利益や支出削減と分けて評価する
- 低めの見込みでも計算し、予測を残したまま実績と比べる
目次
コンサルROIは、投資に対してどれだけ効果が残るかを表す
ROIは、投資に対する利益を割合で見る指標です。中小機構のJ-Net21による設備投資の採算性の解説でも、売上の増加だけでなく、増える費用を差し引いた利益やキャッシュと投資額を比較しています。
この考え方をコンサルの評価へ適用するため、本記事では「支援を使って実施するプロジェクト全体」を対象に、決めた期間の累計で計算します。売上額をそのまま効果にせず、投資を差し引いた後に何が残るかを見ます。
基本式は「純効果 ÷ 投資総額 × 100」
最初に、式で使う言葉をそろえましょう。本記事の「金銭効果」は、支援がなかった場合と比べて増える利益や、減る支出です。ただし、次の「投資総額」に入れる費用は、まだ差し引いていない状態で集計します。
- 投資総額:コンサル費、実装費、社内の作業時間の換算額など、対象の取り組みに使う費用の合計
- 金銭効果:追加で得られる利益や実際の支出削減など、根拠を示して金額にできる効果
- 純効果:金銭効果から投資総額を差し引いた金額
純効果 = 金銭効果 − 投資総額
ROI(%)= 純効果 ÷ 投資総額 × 100
たとえば金銭効果600万円、投資総額500万円なら、純効果は100万円、ROIは20%です。投資総額と金銭効果が同額なら0%、金銭効果のほうが少なければマイナスになります。
社内に別のROIの定義がある場合は、その定義を優先してください。本記事の式は案件比較のための簡易計算であり、会計上の利益率や年率とは同じではありません。複数年にわたる大型投資では、将来の入出金を現在の価値に換算するNPVなども、財務担当者と確認します。
コンサル費を引いた利益から、もう一度費用を引かない
最も注意したいのは、費用の二重控除です。すでにコンサル費や実装費を差し引いた「利益」を金銭効果として使い、式の中で同じ投資総額をもう一度引くと、効果を過小評価します。
計算の前に、使う数字にどの費用が入っているかを確認しましょう。本記事のように投資総額を後からまとめて引くなら、その費用は金銭効果の計算で重ねて引きません。「追加利益」という名称だけで判断せず、内訳で確かめることが大切です。
コンサルROIを計算する前に、4つの手順で条件をそろえる

コンサルROIは、計算する人が違っても同じ結果になるよう、数字の意味を先に決めます。イノベーション総研では、次の4つの順で関係者と条件をそろえることを勧めます。
1. 支援がなかった場合の見込みを決める
比較する相手は、単純な「支援前」ではなく、「支援を受けずに進めた場合」です。何もしなくても市場の拡大で受注が増えるなら、その増加までコンサルの効果にはできません。
前年度の実績、承認済みの事業計画、支援を使わない部門の実績などから、比較に使える数字を選びます。そのうえで、顧客層、価格、季節性、担当人数などの条件が違わないかを確認します。たとえば「同じ商品・同じ価格・同じ9か月で、支援なしなら100件の受注を見込む」と書くと、何との差を計算するのかが明確になります。
2. コンサル費だけでなく、実行に必要な費用を集める
見積書の金額だけで判断すると、社内の負担や実装にかかる費用が抜けやすくなります。コンサルの提案を実際に使い、効果を測るところまでに必要な費用を集めましょう。
- 契約上のコンサル費と、別途かかる調査費・交通費など
- 打ち合わせ、データ準備、社内調整などの担当時間
- 試作、システム設定、ツール利用、追加の運用にかかる費用
- 研修、引き継ぎ、効果測定にかかる費用
社内工数は、対象作業に使う時間に、社内で決めた時間当たりの人件費を掛けて把握する方法があります。ただし、この換算額と、新しく現金を支払う額は別です。案件の資源配分を見る計算には含めつつ、資金繰りを確認する際は現金支出と分けてください。
見積書の範囲を整理したい場合は、新規事業コンサルの料金と見積もりの見方も参考になります。
3. 利益や支出の変化を、確認できる数字で置く
受注が増える支援なら、増えた売上から、その受注に伴う売上原価や追加費用を差し引いて効果を見積もります。業務改善なら、外注費や残業代など、実際に減る支出を確認します。どちらも、投資総額に入れた費用との重複を避けます。
根拠になるのは、受注記録、原価データ、請求書、勤怠記録などです。予測では、受注件数と1件当たりの利益など、計算に使った前提も残します。数字が分からない部分を、都合のよい金額で埋める必要はありません。まず確認が必要な項目として分けます。
4. 評価期間を決め、その期間の費用と効果を集める
「開始から12か月で評価する」など、計算の対象期間を先に決めます。最初の3か月は準備、残る9か月で効果が出る計画なら、12か月分の費用と、9か月で得られる効果を集計します。費用と効果が発生する月数を、無理に同じにする必要はありません。
一方、12か月分の費用に対して3年分の効果を入れ、2年目以降の運用費を落とす計算は避けます。3年で見るなら、その3年に必要な費用も含めましょう。効果が出始める時期が遅れた場合は、最初の予測を残して、見込みを更新します。
投資500万円の架空例で、ROIと必要な受注件数を計算する
営業の進め方を改善するプロジェクトを例に、計算の流れを確認します。以下はすべて説明用の仮定であり、実在する企業の成果やコンサル料金の相場ではありません。
投資総額は500万円、追加受注1件の利益は20万円とする
開始から12か月を評価期間とし、最初の3か月で準備、その後の9か月で効果が出る計画とします。費用はコンサル費300万円、実装・運用費100万円、社内工数の換算額100万円で、合計500万円です。ここでのROIは、現金支出だけでなく社内工数も含めた評価です。
効果が出る9か月について、支援なしなら受注100件、支援を含む取り組みを行えば130件と見込みます。差の30件が、この例で計算に使う追加受注です。
1件当たりの売上は100万円、売上原価と受注に伴う追加費用は80万円とし、1件で残る金額を20万円とします。この20万円からは、上記の投資総額500万円をまだ引いていません。
追加受注30件なら、純効果100万円・ROI20%になる
この前提なら、追加売上は3,000万円ですが、金銭効果に使うのはその売上額ではありません。受注に伴う費用を引いた600万円を使います。
- 金銭効果:追加受注30件 × 20万円 = 600万円
- 純効果:600万円 − 投資総額500万円 = 100万円
- ROI:100万円 ÷ 500万円 × 100 = 20%
追加受注からの効果だけで投資総額をまかなうには、500万円 ÷ 20万円で25件が必要です。25件でROIは0%になり、それを超えるとプラスになります。「ROI20%を見込む」だけでなく、「追加25件を実現できるか」を検討します。対象の商談数、受注率、納品できる量から、この件数が現実的かを確かめましょう。
追加受注が少ない場合も、同じ式で確認する
受注件数の予測には幅があります。投資総額500万円、1件当たり20万円は同じまま、追加受注が20件・30件・40件の場合を比較します。
| 見込み | 金銭効果 | 純効果 | ROI |
|---|---|---|---|
| 低位:追加20件 | 400万円 | −100万円 | −20% |
| 基準:追加30件 | 600万円 | 100万円 | 20% |
| 高位:追加40件 | 800万円 | 300万円 | 60% |
基準ではプラスでも、追加受注が20件にとどまればマイナスです。その場合の損失を許容できるか、最初の対象顧客を絞って試せないかを考えます。高位の件数を実現するために増員や設備追加が必要なら、投資総額も変えて再計算してください。
なお、これは支援を含むプロジェクト全体の試算です。コンサルだけが30件を増やしたと証明する計算ではありません。支援の貢献をどう確かめるかは、後の節で分けて説明します。
時間短縮と支出の回避は、実際の金銭効果と分けて評価する
コンサルの成果には、作業が速くなることや、不要な投資を見直せることもあります。ただし、変化があったことと、その金額が利益として残ったことは同じではありません。ここでは、金額へ換算する前の確認点を整理します。
空いた時間は、残業代や外注費が減るかを確認する
作業を100時間短縮しても、固定給が変わらず、外注費も減らなければ、その時間分だけ現金が増えるわけではありません。この場合は「作業時間100時間削減」という成果として記録し、実際の支出削減とは分けます。
英国政府のThe Green Book 2026も、金額で評価できる効果の中で、実際の収入・支出に影響するものと、そうでないものを区別しています。公共事業向けの指針ですが、コンサル評価でも「価値があること」と「現金が増えること」を分ける際の参考になります。
イノベーション総研では、短縮時間の使い道を確認することを勧めます。残業代が減ったならその削減額を、空いた時間で別の受注を獲得したなら追加利益を確認します。まだ使い道が決まっていない時間は、利益として先取りせず、業務量や処理日数で追います。
投資を中止しても、予定額の全額が利益になるわけではない
「1,000万円の投資を止めたから、1,000万円の効果が出た」とは限りません。本当に支出する予定だったのか、中止によって得られなくなる利益はないか、代わりの対応に費用がかからないかを確認します。
たとえば、同じ成果を得る方法を見直して、具体化していた300万円の支出を200万円にできるなら、差額100万円が比較の出発点です。ただし、成果の質や運用条件も同等かを確かめます。すでに支出した費用や、まだ計画されていない最大投資額は、回避した支出に含めません。単なる先送りも、中止とは分けます。
ノウハウの引き継ぎは、社内で再実行できるかで確かめる
英国政府のThe Consultancy Playbookでは、コンサルを使う際の成果や費用対効果に加え、知識・スキルを組織に残すことも重視しています。
これを自社の評価へ取り入れるなら、「研修を受けた」で終えず、支援終了後に社内の担当者だけで顧客面談や分析、改善を再実行できるかを確かめます。実施できた業務、残った資料、担当者を記録すれば、無理に金額へ換算しなくても、支援が何を残したかを説明できます。
ROI計算で迷っている点から、次の確認を選ぶ
近い状態を開くと、確認項目と記事内の説明・関連支援が分かります。
NEXT STEP
次のステップ
新規事業の検証で、何に費用をかけるかを整理しませんか
イノベーション総研の新規事業立ち上げ支援では、検証設計、試作、初期顧客の獲得など、段階に応じた実行を支援します。現在の課題と社内の体制を整理し、外部へ任せる仕事と、次の判断に必要な情報を検討できます。
事業全体の成果と、コンサルによる貢献を分ける
売上や利益が増えても、原因はコンサルの支援だけとは限りません。英国政府のMagenta Bookは、変化を施策の効果として評価する際、施策がなかった場合との比較や、実施前からのデータ収集を重視しています。
この考え方をコンサル評価に当てはめると、「事業の数字が良くなったこと」と「支援が役に立ったこと」を別々に説明する必要があります。
市場の変化や、社内で行った施策の影響を確認する
価格の変更、広告の増額、市場全体の伸び、営業担当者の増員などが同時に起きていないかを確認します。支援を受けた部門だけでなく、条件の近い部門や期間も比較できれば、変化の理由を考えやすくなります。
ただし、部門が違えば顧客や商品の条件も違います。比較対象があるだけで効果を断定せず、条件の違いを確認してください。評価のために大がかりな仕組みを作る前に、受注、価格、工数など、判断に必要な記録を開始時点で決めておきます。
根拠のない「コンサルの寄与率50%」を置かない
支援の貢献を示す寄与率は、事業全体の効果のうち、どの程度をコンサルの支援によるものと見るかという割合です。しかし、数字を半分に割っただけでは、その半分が支援の成果だとは言えません。
個別に切り分けられない場合は、プロジェクト全体のROIを示したうえで、支援により変わった仕事や判断を別に記録します。たとえば「提案内容を変えた理由」「顧客面談で分かった条件」「社内だけでは実施できなかった検証」です。
意思決定のために仮の寄与率を置く場合は、確定した効果ではなく、仮定を変えた参考試算として扱います。効果の側だけを半分にして、費用は別の範囲から取ると、何を評価したROIか分からなくなるため、対象範囲も合わせて説明します。
同じ成果を「利益増加」と「時間短縮」の両方に足さない
空いた時間を新規営業に使い、その受注から利益が出た場合、同じ成果を時間の換算額と追加利益の両方で足すと、効果を過大評価するおそれがあります。金額を合計する前に、元になった出来事が重複していないかを見ます。
| 組み合わせ | 確認すること | 整理のしかた |
|---|---|---|
| 追加売上と追加利益 | 同じ受注を指していないか | 売上は参考値とし、費用を引いた効果で計算する |
| 短縮時間の換算額と、その時間で得た利益 | 同じ時間の使い道を二度評価していないか | 実際に得られる金銭効果と、短縮時間を分けて記録する |
| 外注費削減と、投資中止による支出回避 | 同じ契約や請求を重ねていないか | 元の支出を確認し、一つの削減として数える |
異なる支出の削減と追加利益なら、両方を計上できる場合もあります。分類名だけで判断せず、どの受注や支出から生まれた金額なのかをたどれるようにしておきましょう。
売上が出る前の新規事業では、次の投資を判断できるかを見る
顧客の課題を調べる段階や試作品を試す段階では、売上によるROIを確かめる材料がまだそろいません。そこで将来売上を大きく置いて採算を合わせると、今回の支援が役に立ったかを見失います。
イノベーション総研では、今の支出で何を確かめ、どの条件なら次へ進むかを決めることを勧めます。売上の予測は事業全体の計画として持ち、今回の検証で確認する成果とは分けて管理します。
- 顧客の課題を確かめる段階:誰が、どんな場面で困り、今はどう対処しているかを確認する
- 解決策を試す段階:試作品を実際に使うか、継続利用や購入のために何が必要かを確かめる
- 事業化を決める段階:価格、提供コスト、販売方法、社内の体制が成り立つかを確認する
たとえば「有望そうな顧客の感想を集める」ではなく、「試用先が継続利用の条件を提示し、自社がその条件で提供できるか判断する」と置けば、支援の成果を確認しやすくなります。面談数や資料の枚数だけで、成功と見なさないことが大切です。
このような評価は、費用を気にしなくてよいという意味ではありません。今回の予算上限、判断する日、進める・条件を変える・止める基準を決めます。稟議にまとめる場合は、外部コンサルの稟議書テンプレートで、費用と対価の書き方も確認できます。
実務シートでは、前提・費用・効果・判断を一緒に残す
次の表を、表計算ソフトや社内の評価書へ転記して使えます。横長の一枚表に詰め込まず、計算の前提と結果を分けています。案件ごとのシートに加え、根拠資料へのリンクと更新日を残すと、後から数字の理由を確認できます。
まず、計算の前提と金額の根拠を記入する
下表の記入例は、先ほどの架空例に対応しています。自社で使うときは数値を置き換え、費用と効果の明細を必要な分だけ追加してください。
| 記入欄 | 何を書くか | 架空例の記入内容 |
|---|---|---|
| 対象と期間 | 何の取り組みを、いつからいつまで評価するか | 営業改善/開始から12か月。準備3か月、効果9か月 |
| 支援なしの場合 | 比較する見込みと、その根拠 | 効果が出る9か月の受注100件 |
| 費用の明細 | 契約費、実行費、社内工数。現金支出も区別 | 300万円+100万円+100万円=500万円 |
| 効果の明細 | 件数、単価、差し引く費用、確認資料 | 追加30件×1件で残る20万円=600万円 |
| 不確かな前提 | 何が変わると計算結果に影響するか | 追加受注20〜40件。1件当たり利益も確認 |
| 確認と判断 | 記録する人、確認する日、続ける条件 | 営業責任者が月次確認。次の会議で見込みを見直す |
費用は見積書や作業記録、効果は受注・原価の記録などと対応させます。分からない金額を空欄のままにする場合は、誰がいつまでに確認するかも記入してください。担当者が変わっても、同じ条件で再計算できることが目標です。
次に、最初の予測と実績を別々に記録する
記録時点で未確定の部分を「実績」と呼ばないようにします。まだ評価期間の途中なら、確定した費用・効果と、残り期間の予測を分けて記入します。
| 記録する項目 | 開始前の予測 | 途中・終了後の確認 |
|---|---|---|
| 投資総額 | 見込む総額と内訳 | 発生済み費用と、今後必要な費用 |
| 金銭効果 | 低位・基準・高位の前提 | 確認済みの効果と、未確定の見込み |
| 純効果・ROI | 同じ式で計算した結果 | 対象期間と集計範囲を明記して再計算 |
| 金額にしない成果 | 短縮時間、検証事項、引き継ぐ業務など | 実際に変わったことと、確認した記録 |
| 次の判断 | 見直す日と判断の条件 | 継続・変更・終了の判断と、その理由 |
投資総額がゼロなら、割り算によるROIは計算できません。また、空欄をゼロとして計算すると、費用や効果がないように見えてしまいます。未確認の項目は未確認として扱い、計算結果とは分けて表示しましょう。
ROIは一度計算して終わらせず、次の発注判断に使う
計算シートは、高いROIを示すためではなく、費用をかける理由と、続ける条件を共有するためのものです。開始前、支援中、終了後で確認する内容を分けると、過度な集計の手間を増やさずに使えます。
開始前は、費用と成果の確認方法を合意する
コンサル側の提案に書かれた期待効果を、そのまま自社の確定値にしないようにします。前提、対象業務、社内が担う作業、使えるデータを確認し、何をもって成果とするかを共有します。
とくに、効果が出るまでの間に自社の作業が必要な場合は、担当者と時間を確保します。候補の比較段階なら、コンサルの選び方チェックリストで、実担当者や引き継ぎまで確認しておくと、発注後の認識違いを減らせます。
支援中は、ROIの数字より先に前提の変化を確認する
毎回の会議で全項目を作り直す必要はありません。追加費用が発生したか、予定の検証が進んだか、受注や費用削減の見込みを変える事実が出たかを確認します。
たとえば、試した提案に顧客が反応しないなら、最初のROIを守るために受注予測を据え置くのではなく、顧客や提案を見直します。修正後の見込みと、その理由を別欄に残してください。
継続するかは、これからの費用と効果で決める
すでに使った費用は、案件全体の評価では残します。一方、追加発注を決めるときは、「ここまで使ったから続ける」ではなく、これから追加する費用に対し、何が得られるかを見ます。
元の仮説を確かめる余地があり、残る仕事と費用が明確なら継続を検討します。成果は見込めても負担が大きければ範囲や方法を変えます。必要な顧客条件が成り立たない、追加費用に見合う効果が見込めない場合は、終了や別の選択肢を検討します。
判断の理由を残すことで、次に同じ種類の支援を使う際に、どの条件が重要だったかを生かせます。
コンサルROIの計算でよくある質問
合格ラインや費用の扱いなど、計算結果を読むときに迷いやすい点をまとめます。社内で使う定義と本記事の式に違いがある場合は、比較する前に条件をそろえてください。
コンサルROIは、金額の根拠と次の判断が分かる形にまとめる
コンサルROIの計算式は、金銭効果から投資総額を引き、投資総額で割るというシンプルなものです。難しいのは、支援がなかった場合と比べた効果、費用の範囲、評価期間をそろえることです。
まず、対象と期間、費用の明細、効果の根拠を一枚にまとめましょう。次に、低めの見込みでも計算し、金額にしない成果は別に記録します。予測を残したまま実績を確かめ、継続・変更・終了を判断できれば、ROIは発注時だけの数字ではなく、支援を使うかどうかを考える材料になります。
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支援にかける費用と、確認したい成果を整理しましょう
新規事業の検証を進めたいが、どの仕事に外部の力が必要か決めきれない。そうした段階からご相談いただけます。現在の課題、社内の役割、次の判断に必要な情報から、依頼する範囲を一緒に検討します。