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社内ベンチャーとは?仕組み・企業事例と採択後に止めない4つの要点

社内ベンチャーとは、社員が会社に所属したまま、自社の資金・技術・顧客との接点を使って新しい事業をつくる取り組みです。社内公募でアイデアを選ぶだけでなく、採択後の検証や事業化を支える仕組みまで含めて考えます。

「公募は盛り上がったが、その後に案件が進まない」「挑戦した社員が、通常業務との兼務に疲れてしまう」。制度をつくる経営企画・人事の方にとって、こうした事態は避けたいはずです。大切なのは、採択した社員が、翌日から何を進められるかまで決めることです。

本記事では、基本的な仕組みとメリットを整理し、888名の独自調査と企業3社の公式事例を踏まえて、制度設計の4つの要点を解説します。少数案件で始める具体例も用意しました。次の募集前に、何を整えるべきかを判断できます。

この記事のポイント

  • 社内公募は入口の一つ。採択後の活動を支える仕組みまで設計する
  • 担当者の負担を、時間・部門間調整・評価の面から点検する
  • 入口・推進・処遇・出口の4つについて、決める人と条件を明確にする
  • 少数案件で試し、事業案の判断と制度の振り返りを分けて行う

目次

社内ベンチャーとは、社員が会社の資源で新しい事業をつくる取り組み

社内ベンチャーは、社員が起案・主導し、会社の資金・技術・顧客との接点などを使って、新しい事業を育てる取り組みです。「社内起業」と呼ばれることもあります。会社に所属したまま、これまでの事業とは異なる顧客や提供方法に挑戦する点が特徴です。

たとえば、営業担当者が顧客の困りごとを起点にサービスを提案し、社内の承認を得て顧客への聞き取りや試作を始めるケースが考えられます。ただし、アイデアが採用されたことと、事業として運営できることは別です。継続して売り、提供するための人員や費用まで確認する必要があります。

独立起業と違い、会社の支援を使える一方で社内の合意が必要になる

独立起業では、自分たちで資金や顧客、協力者を集めます。社内ベンチャーでは、会社が持つ技術や信用を活用できる可能性があります。その反面、予算や人員の変更、既存顧客への提案などには、社内での合意が必要です。

「会社に資源があるから使える」とは限りません。試作品の製作を開発部門へ頼むなら、誰が依頼を受け、どの仕事より優先するかまで決めて初めて、実際に使える支援になります。

社内公募はアイデアを集める方法で、社内ベンチャーは採択後の活動も含む

社内公募は、社員から提案を募るための方法です。社内ベンチャーは、その提案を選ぶだけでなく、顧客に確かめ、事業に育てていく活動を含みます。発表会や表彰までしか決まっていない制度では、採択された社員が翌日から何をしてよいか分からなくなります。

なお、すべての社内ベンチャーが自由公募で始まるわけではありません。会社が重点テーマを定める、社員が課題を提案する、両方を組み合わせるなど、入口は選べます。募集対象や応募書類を具体化する際は、新規事業の社内公募を設計する方法も参考にしてください。

子会社化は必須ではなく、事業を進めるための選択肢の一つ

社内ベンチャーは、必ず別会社を設立する制度ではありません。最初は社内プロジェクトとして検証し、既存部門への移管や専門部署での運営、子会社化などを検討できます。

また、社外のスタートアップへの投資を中心とするCVCとは、事業をつくる主体が異なります。まずは「自社の社員が新しい事業をつくる話なのか」「外部企業への投資や連携の話なのか」を分けると、制度の目的が明確になります。

社内ベンチャーのメリットは、現場の気づきと会社の強みを結びつけられること

社内ベンチャーでは、社員が日々の仕事で気づいた課題を、会社の技術や販売網と組み合わせて試せます。ただし、事業の可能性と社員の成長を期待するなら、それぞれを確かめる方法も必要です。

会社は、既存業務では扱えない顧客の困りごとを試せる

既存事業の目標だけを追っていると、現在の商品では解決できない要望は後回しになりがちです。社内ベンチャーとして担当者と検証費用を割り当てれば、その要望が別の事業になるかを確かめられます。

ここで重視したいのは、既存商品との関連の強さだけではありません。「誰が何に困っているか」「自社のどの強みが役立つか」「既存の仕事では、なぜ試せないか」を説明できるテーマを選びます。顧客の実態に合わせて、提案を修正することも成果です。

社員は、顧客・費用・チームに責任を持つ経験を積める

担当者が顧客への提案、必要な費用の見積もり、他部門との調整に関わることで、普段の職務とは違う経験を得られます。ただし、研修への参加や資料作成だけで、事業を判断する力が身についたとみなすのは早計です。

たとえば、顧客から予想と違う反応を得たとき、どの前提を変え、何を追加で確かめることにしたかを振り返ります。本人が実際に判断した内容を残すと、次に任せる役割も考えやすくなります。

負担を本人に集めすぎると、会社の強みを使うための調整で手が止まる

イノベーション総研が、新規事業に関わる大企業勤務者888名に行った調査では、精神的な負担として「既存事業部門との関係調整」を250名、「本業との兼務による時間的制約」を229名が選びました。評価に関する負担も218名が挙げています。

新規事業担当者が感じた負担:制度設計に関わる3項目

既存事業部門との関係調整28.2%(250名)
本業との兼務による時間的制約25.8%(229名)
既存事業の評価指標では成果が正当に評価されないこと24.5%(218名)
出典:イノベーション総合研究所「新規事業の実態と意思決定に関する調査」(2026年4月、大企業の新規事業に関わる888名)。複数回答。制度設計に関わる3項目を抜粋。比較軸は0〜35%。

これは社内ベンチャーだけを調べた結果ではありませんが、社内の協力を得ながら事業を進める際の負担を考える手がかりになります。イノベーション総研は、進捗が遅いときに担当者の能力だけを見るのではなく、会社が引き受けるべき調整や、活動時間が確保されているかを先に確認します。

兼務で進める制度なら、採択者に「何が大変か」と聞くだけで終えず、予定していた検証ができなかった理由を具体的に聞いてください。顧客への訪問時間が取れないのか、他部門の回答を待っているのかによって、制度側で直す場所は変わります。

採択後に止めないために、制度設計で決める4つのこと

制度設計では、募集方法だけでなく、採択後に誰が何を担うかを決めます。イノベーション総研では、入口・推進・処遇・出口の4つに分けると、必要な取り決めを見落としにくいと考えます。順に、実際の決め方を見ていきましょう。

スーツ姿の二人が握手する様子
挑戦する社員と支える組織の間で、使える時間や支援の範囲を合意します。写真はイメージです。

1. 入口:何を確かめる提案を、何件まで支援するか決める

募集前に、制度の目的と支援できる範囲をそろえます。新しい売上の柱を探すのか、社員が事業判断を経験する場をつくるのかで、選ぶ提案や振り返り方は変わります。両方を目指す場合も、事業の進み具合と人材育成を一つの点数にまとめないようにします。

応募書類には、完成度の高い長期計画だけを求めるのではなく、次の内容を入れてもらいます。

  • 誰が、どの場面で困っているのか
  • その困りごとを、何を見聞きして知ったのか
  • 自社の技術・顧客接点・知識のうち、何を使うのか
  • 最初に何を確かめ、どんな結果なら案を変えるのか
  • 誰が、どれだけの時間と費用で取り組むのか

採択件数は、応募の多さだけで決めません。たとえば、支援担当者が並行して伴走できる案件が2件なら、最初はその範囲で始める選択があります。採択しなかった提案にも、理由と再応募に向けて確かめたいことを返します。

2. 推進:活動時間と、チームで決めてよい範囲を確保する

採択時には、担当者の活動時間、検証費用の上限、チームで決めてよいこと、追加承認が必要なことを明確にします。「業務の20%を使ってよい」とするなら、その時間を空けるために減らす仕事も、上司と合意します。

加えて、部門をまたぐ問題を引き受ける経営スポンサーを置きます。ここでいうスポンサーは、説明を聞いて励ます人ではなく、人員や優先順位の調整、追加投資などについて判断する役員・部門責任者です。

一方、メンターは顧客への聞き方や事業案の検討を支援します。助言する人と決裁する人を分けておくと、相談したのに承認待ちが続く状態を避けやすくなります。役割の分担は、新規事業の推進組織の作り方で詳しく整理しています。

3. 処遇:案件の成否と、本人の仕事への評価を分ける

事業として続けるかという判断と、担当者が適切に仕事をしたかという評価は、分けて考えます。顧客の反応を確かめた結果、需要が想定より小さいと分かり、追加投資を見送ることもあるからです。

初期の案件では、売上だけでなく、確認した事実、仮説を修正した理由、費用上限を守ったか、必要な相手と調整したかを評価記録に残します。事実を隠したり、合意した手順を守らなかったりした行為まで、挑戦として免責するという意味ではありません。

評価する人、面談する時期、終了後の配置を検討する人も、参加前に伝えます。「戻る部署は必ず同じ」と約束できないなら、どのような手続きで次の役割を決めるかを説明してください。具体的な設計は、新規事業の評価制度につなげて考えられます。

4. 出口:継続・移管・子会社化・中止を選ぶ条件を決める

制度への参加が終わるときに、事業をどこへ渡すかも考えておきます。検証を続ける、既存部門へ移す、子会社として運営する、現在の案を中止するなどの選択肢があります。子会社をつくること自体を、制度の成功としないことが大切です。

既存部門に移管するなら、売上計画だけでなく、顧客対応、品質、運営費用、人員を誰が引き受けるかを確認します。受け入れる部門の責任者には、移管直前ではなく、検証中から関わってもらいます。

中止する場合も、判断理由、顧客への対応、残る技術や知見、担当者の次の役割を記録します。詳しい条件は、新規事業の撤退基準の決め方で確認できます。

制度づくりで、いま困っていることは何ですか

近い項目を開くと、確認したい問いと本文の説明へ進めます。点数を付ける診断ではありません。

01 募集条件をどう決めるか迷っている

支援できる範囲から、募集内容を具体化します。

  • 制度の目的は明確か
  • 最初に確かめる問いがあるか
  • 支援できる件数を超えていないか

募集前の決め事を見る →

02 兼務のため採択者が動けない

新規事業に使う時間と、減らす仕事を一緒に決めます。

  • 活動時間を上司と合意したか
  • 減らす仕事を決めたか
  • 他部門への依頼先は決まったか

時間と権限の設計を見る →

03 挑戦中の評価を決められない

案件の成否と、本人の仕事を分けて記録します。

  • 評価する人は決まったか
  • 確認した事実と判断を残せるか
  • 終了後の配置を話す相手はいるか

評価の考え方を見る →

04 移管や子会社化の時期が曖昧

次に事業を担う組織の条件を確かめます。

  • 運営を引き受ける人はいるか
  • 費用と品質の責任は明確か
  • 中止する場合の対応を決めたか

出口の決め方を見る →

05 応募が減り制度を見直したい

社員が参加を見送る理由を具体的に確認します。

  • 募集を知っていたか
  • 参加をためらう条件は何か
  • 前回の参加者の声を聞いたか

停滞理由の調べ方を見る →

06 まず一度、小さく試したい

案件の判断と制度の振り返りを両方予定に入れます。

  • 検証する問いを絞ったか
  • 支援担当と費用を決めたか
  • 結果を見る日を決めたか

初回運営の具体例を見る →

NEXT STEP

次のステップ

採択者が、実案件で判断する経験を積めるようにしたい方へ

イノベーション総研の組織・人材開発サービスでは、実在の新規事業での役割と権限、経営経験者の伴走を組み合わせ、担当者の成長を支援します。

企業3社の事例から学ぶ、社内ベンチャーを支える仕組み

他社の制度を参考にするなら、名称や採択件数より、提案後に何ができるようになるかを見ます。ここでは、各社が公式に説明している取り組みと、自社で検討する際の着眼点を分けて紹介します。

1. パナソニック:社内審査の後に、市場の反応を取り込む

パナソニックは、2016年のGame Changer Catapult本格始動の発表で、社員から選んだ事業アイデアを展示会などで早期に市場へ提案し、反応を事業・商品へ反映する方針を示しました。これは発足時に公表された運営の考え方です。パナソニックの公式発表に記載されています。

イノベーション総研が着目するのは、社内で評価された案を、社外で確かめる活動につないでいる点です。自社で取り入れるなら、発表会の準備と並行して、採択後に会う顧客候補と、反応を確かめる場を用意します。展示会への出展が合わない事業では、個別面談や小規模な試行でも構いません。

2. ソニー:起案者に不足する事業化の経験を、伴走支援で補う

ソニーの2023年の公式記事では、Sony Startup Acceleration Programについて、資金や環境を整えるだけではアイデアが育たないという課題に対し、事業化を支援するアクセラレーターを導入したと説明しています。実体験を生かした学びの場も設けています。ソニーの公式記事で、その考え方を確認できます。

この事例から考えたいのは、起案者に最初からすべての能力を求めないことです。顧客への確認、価格の検討、製品化など、いま不足している経験を特定して支援を選びます。著名なメンターを招くことより、案件で止まっている仕事を一緒に進められるかが選定のポイントです。

3. 富士通:学ぶ場と、専任で事業を進める場を分ける

富士通のFujitsu Innovation Circuitは、学びの場であるIgnitionと、実践の場であるChallengeを設けています。公式ページでは、審査を通過したチームがChallengeで100%専任となり、社内外の支援を受けながら事業創出に取り組むと説明しています。富士通の公式ページで確認できます。

専任化をそのまま全社に導入する必要はありません。参考になるのは、学習中と実案件を進める期間で、働き方を切り替えている点です。兼務のまま始める会社でも、どの段階で活動時間を増やすか、元の仕事を誰へ渡すかを先に決められます。

応募が減る・採択後に止まるときは、実際に進めなかった理由を調べる

制度がうまく動かないときは、応募数を増やす施策や研修を追加する前に、具体的にどこで止まったかを確かめます。以下のように、起きていることから確認する相手と質問を絞ると、見直しにつながります。

応募が少ないときは、募集を知らないのか、参加条件に不安があるのかを分ける

制度を知られていないなら、告知する場所や対象者を見直します。一方、制度を知っていても、通常業務を減らせない、評価への影響が分からないという理由で応募を見送る人も考えられます。この二つを、同じ「社員の意欲不足」として扱わないことが大切です。

前回の参加者と応募を検討した社員に、応募時に分からなかったこと、参加をためらった条件を聞きます。内容に応じて、募集文だけでなく、上司との業務調整や評価の説明も修正します。

採択後に進まないときは、担当者の作業と、他の人の判断待ちを分ける

「進捗が遅い」という報告だけでは、解決策を選べません。次の顧客訪問を調整しているのか、開発部門の協力を待っているのか、検証費用の承認を待っているのかを確認します。

他部門の協力待ちなら、担当者に資料を追加させる前に、スポンサーが部門責任者と優先順位を調整します。顧客に何を聞くか決められない場合には、顧客検証の経験を持つ人が一緒に質問を整理する支援が合います。

実証を繰り返すときは、次の投資や受け入れを判断する人を確かめる

試作品は動いていても、誰が購入するか、運営費用を回収できるか、どの部門が提供を担うかが不明なままでは、事業化へ進めません。技術の実証を追加しても、これらの疑問が解消されない場合があります。

次の会議では、「何を実証したか」に加えて、「事業化を決めるうえで、まだ何が分からないか」を議題にします。必要なら、対象顧客や提供方法を変える案、現在の案を止める案も同じ条件で比べます。

初回は少数案件で試し、3ステップで制度を見直す

制度を一度で完成させようとせず、支援できる少数案件で運営を確かめます。以下は、営業担当者が提案した「工事会社向け検査機器の短期レンタル」を、初回8週間で検証する架空例です。期間や金額は推奨基準ではなく、社内で決める内容を具体化するための例です。

1. 始める前に、検証する問いと会社が用意する支援をそろえる

この例では、営業中に聞いた「使用頻度が低い機器を買う負担が大きい」という声を出発点にします。ただし、その声だけでレンタル需要があるとは判断しません。現在の調達方法、借りたい期間、許容できる費用などを顧客候補に確かめる計画を立てます。

社内ベンチャーの初回検証で、起案者と会社が合意する内容(架空例)
決めること 今回の取り決め 主に確認する人
検証する問い 工事会社は、使用頻度の低い検査機器を、どの条件なら購入せず借りたいか 起案した営業担当者
初回の期間 8週間。4週後に途中確認し、8週後に追加検証の可否を判断する 起案者と経営スポンサー
活動時間 週1日を検証に充て、既存顧客向けの定例資料作成をチーム内で分担する 営業部門長
検証費用 顧客への訪問と提供方法の調査に20万円を上限として使う。機器の大量購入は含めない 経営スポンサー
協力体制 品質担当者が、貸し出し前後の点検方法と作業負担を確認する 品質部門の責任者
記録する結果 顧客の利用・価格条件、貸し出しと返却後に必要な作業、まだ確認できないこと 起案者と品質担当者

この段階で承認するのは本格的なサービス開始ではなく、需要と提供条件を確かめる活動です。営業担当者の時間や品質担当者の協力を確保できないなら、検証の範囲を小さくするか、開始時期を見直します。

2. 途中の会議では、分かった事実から次の行動を変える

4週後に、顧客候補から「機器を借りたいが、必要な日に届き、点検済みであることが条件」と聞けたとします。ここで分かったのは、関心があることと、利用の条件です。実際にその価格で借りるか、返却後の点検にいくらかかるかは、まだ分かっていません。

そこで、画面や申込機能の開発を急がず、価格への反応と、貸し出し・返却・点検に必要な作業を次に確かめます。相手の感想、確認できた行動、こちらの解釈を分けて記録すると、期待だけで開発範囲を広げにくくなります。

3. 最終日に、案件の判断と制度の振り返りを別々に行う

8週後の会議では、顧客の利用条件と提供コストを見て、検証を続けるか、対象や方法を変えるか、現在の案を止めるかを決めます。必要な事実が集まらなかった場合も、不足内容と、その確認に追加の時間・費用を使う理由を明確にします。

別の議題として、営業担当者の時間が本当に確保されたか、品質担当者へ依頼が届いたか、判断する会議を開けたかを振り返ります。事業案の判断と、制度の振り返りを分けることが大切です。案が有望でも、担当者の時間外労働に依存した運営はそのまま広げません。

採択者が自分で判断する経験を積む設計には、組織・人材開発サービスが関連します。個別案件の顧客検証や事業化を進めたい場合には、新規事業立ち上げ支援サービスの内容を確認してください。制度づくり全体の相談と、案件ごとに不足する実務支援を分けて検討できます。

社内ベンチャーについてよくある質問

制度を導入・見直す際に迷いやすい、社内公募との違い、兼務、評価などの疑問に答えます。

Q. 社内ベンチャーと社内公募は同じですか

A. 同じではありません。社内公募は、社員からアイデアを集める方法です。社内ベンチャーでは、選んだ提案を顧客に確かめ、事業に育てる活動まで考えます。募集と表彰だけでなく、採択後の時間・費用・判断する人を決める必要があります。

Q. 社内ベンチャーは、必ず子会社にするのですか

A. 必須ではありません。社内プロジェクトや専門部署で運営する、既存部門に移すなどの選択肢もあります。事業を続けるうえで必要な権限、顧客対応、品質、費用、人員を確認し、適した形を選びます。

Q. 通常業務と兼務でも進められますか

A. 検証の範囲に必要な時間と協力者を確保できれば、兼務で始める方法もあります。活動時間だけでなく、その時間を空けるために減らす仕事を上司と合意してください。顧客対応や開発の負担が増えた段階で、専任化や増員を検討します。

Q. 社内ベンチャーが中止になったら、人事評価も下げるべきですか

A. 案件の中止と、本人が適切に仕事をしたかは分けて確認します。顧客の反応を確かめ、費用を管理し、不利な事実も共有したうえで見送る判断に至ることもあります。本人の行動や判断を記録し、評価基準と終了後の配置を参加前から説明しておくことが重要です。

Q. 制度の成果は、応募数や採択数だけで評価できますか

A. 応募数や採択数は入口の状況を見る指標であり、それだけでは十分ではありません。顧客に何を確認できたか、次の投資を判断できたか、運営を担う人や部門が決まったかも追います。人材育成を目的に含めるなら、本人がどの判断を経験したかを別に振り返ります。

まとめ:次の募集前に、採択者が翌日から動けるか確認する

社内ベンチャーは、社員の気づきと会社の資源を使って、新しい事業を育てる取り組みです。制度を実務につなげるには、入口・推進・処遇・出口を一続きで設計し、採択後の時間や判断を会社側でも引き受ける必要があります。

次の募集を準備する際は、まず一つの案件を想定してみてください。誰が活動するか、何の仕事を減らすか、どの費用を使えるか、誰がいつ結果を見るか。説明できない項目があれば、そこを整えることが最初の仕事です。

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採択後の体制、担当者の役割、次の投資判断が曖昧なときは、いま止まっている案件から整理できます。イノベーション総研が、制度の運営条件と、案件を進めるために必要な支援を一緒に検討します。

ARTICLE INFORMATION

この記事の執筆・監修

執筆

イノベーション総合研究所 編集部

監修

長尾 浩平(株式会社イノベーション総合研究所 代表取締役)

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