新規事業の立ち上げ・事業化を支援するプロフェッショナルファーム

デザイン思考で新規事業を進めるには?5つの手順と事業化の壁

デザイン思考は、顧客の困りごとから解決策を考え、小さく試して改善する方法です。新規事業では、共感・定義・創造・試作・検証の5つを行き来しながら、社内の想像だけで企画を固めるのを防ぎます。

「ワークショップで案は出たが、その後に進まない」「試作品は好評なのに、買ってもらえるか分からない」。こうした場合に大切なのは、アイデアを出すことと、顧客に確かめることを一組にすることです。

本記事では、5つの手順を一つの具体例でつなぎ、各段階で何を聞き、何を残すかを説明します。888名の独自調査を踏まえ、事業化に必要な購入・提供・投資の確認事項まで整理しました。新規事業の担当者が、次の面談や会議で何をするかを決められる内容です。

この記事のポイント

  • 顧客の最近の行動から課題を探し、思い込みで企画を固めない
  • 5つの手順を、設備点検サービスの具体例で理解する
  • 試作品への好意と、購入・継続提供の条件を分けて確かめる
  • ワークショップの後に動く担当者と、結果を見る日を決める

デザイン思考とは|顧客の困りごとから解決策を探す方法

デザイン思考は、顧客の行動を観察し、困りごとを見つけ、解決策を小さく試しながら改善する考え方です。新規事業では、「この技術を何に使おうか」だけで考えるのではなく、「誰の、どんな場面を良くするか」から企画を始めるときに役立ちます。

IDEOの公式解説では、人のニーズ、技術で実現できること、事業として成り立つことを組み合わせるアプローチとされています。デザイン思考は、見た目を整えるだけの方法でも、自由にアイデアを出すだけの会議でもありません。

たとえば、設備点検を支援するサービスを考えるとします。最初から「点検アプリを作る」と決めず、現場で点検がどう行われ、どこで時間がかかっているのかを見ます。困っているのが入力作業ではなく、前回の記録を探す作業なら、解くべき問題も変わります。

新規事業で大切なのは、顧客を理解した結果、自社の案を変えられることです。イノベーション総研では、付箋の数や発表の完成度よりも、何が分かり、どの想定を変えたかを確認する使い方を勧めています。

この方法が合うのは、顧客の課題や使い方がまだはっきりしていない場面です。一方、課題は確認済みで、供給体制や社内の承認だけが決まらない場合は、観察を増やすより、その実務を先に整理する必要があります。

独自調査から考える、顧客対話を「聞いて終わり」にしない進め方

顧客起点で考えると言っても、実際に顧客へ確かめる機会はどの程度あるのでしょうか。イノベーション総研が大企業の新規事業に関わる888名へ行った調査から、直近のプロジェクトでチームが顧客・顧客候補と直接対話した回数を整理しました。

直近の新規事業で、顧客・顧客候補と直接対話した回数

0〜3回45.8%(407名)
4〜10回22.7%(202名)
11回以上26.5%(235名)
覚えていない・忘れた5.0%(44名)
出典:イノベーション総合研究所「新規事業の実態と意思決定に関する調査」(2026年4月、大企業の新規事業に関わる888名)。チームによる直接対話の回数。比較軸は0〜50%。

対話が少ない段階では、一人の要望や社内の想像を、対象顧客全体の課題として扱っていないかを点検したいところです。一方、対話を重ねていても、同じ立場の相手に同じ質問を続けているなら、購入条件や運用上の負担が見えないままの可能性があります。

イノベーション総研は、この結果を「何回聞けば十分か」というノルマにはしません。次の一回で、誰に何を確かめると、企画の判断が変わるかを決めることが重要です。

まだ顧客に会っていない場合は、直近で困った場面と現在の対処法から聞きます。利用者に何度も会っているのに導入へ進まない場合は、予算を持つ人や運用を引き受ける人へ、確認する相手を変えます。このように、足りない情報に合わせて対話を設計してください。

質問づくりから見直す場合は、BtoB顧客インタビューのやり方も参考になります。調査結果と質問・記録の実務をまとめた資料は、冒頭の「顧客対話分析レポート」から請求できます。

デザイン思考を新規事業で使う5つの手順

ここからは、共感・定義・創造・試作・検証の5つを、実務の手順として説明します。Stanford d.schoolの公式資料では、これらを行き来できる5つの「モード」としています。一度ずつ順番に終えればよい、という意味ではありません。

以下は、設備点検を支援する新規サービスを考える架空の例です。実在企業の成果事例ではありません。最初の案が「入力を楽にするアプリ」だったとして、顧客への確認によって企画をどう変えるかを見ていきます。

1.共感:顧客が最近困った場面と、実際の行動を聞く

最初に聞くのは、欲しい機能よりも、最近その仕事をしたときの出来事です。「点検アプリがあれば便利ですか」ではなく、「最後に点検した日の流れを教えてください」と尋ねます。提案への賛否ではなく、現状を理解するためです。

設備点検の例なら、担当者が前回の記録を複数のフォルダから探している場面に注目します。「入力が面倒」という発言があっても、実際に時間を使っている作業が別にあるかもしれません。差し支えない範囲で画面や帳票も見せてもらい、発言と行動を分けて残します。

  • いつ、どの作業で手が止まったか
  • 現在は何を使い、どう対処しているか
  • 問題が解決しないと、誰の仕事に影響するか

残すのは、相手の言葉、見た行動、そのときの状況です。「顧客はデジタル化を望んでいる」といったチームの解釈を、観察した事実として書かないようにします。まだ一人にしか聞いていなければ、別の担当者や現場にも同じ問題があるかを次に確かめます。

2.定義:誰の、どの困りごとを解くか、一文にする

集めた話を要望一覧にするのではなく、今回解く問題を一文にまとめます。「点検を効率化する」だけでは、どんな案でも当てはまり、何が改善したかを確かめられません。

たとえば、「保全担当者が点検前に過去の異常記録を探すのに手間取り、優先して見る設備を決められない」と書きます。対象者、困る場面、妨げになっていることが具体的なら、次の観察でその見立てが合っているかを確認できます。

この時点で、入力支援アプリが必要とはまだ決まりません。既存の検索方法を整えるだけで解けるかもしれないからです。課題と解決策を分けておくことで、自社が作りたいものに話を合わせるのを防げます。

記録には、課題の一文と、それを考えた根拠を添えます。別の現場では記録を探す必要がないと分かったら、「誰でも困る問題」と扱わず、対象を絞り直してください。

3.創造:同じ課題を解く複数案を出し、試す案を選ぶ

課題が決まったら、解き方を一つに固定せず、異なる方法を考えます。設備点検の例なら、記録を検索するアプリ、担当者に一覧を届けるサービス、既存フォルダの整理支援などが候補になります。

発想している間は案を広げ、その後に比較する時間を分けます。案を出すたびに実現性を批判すると、既存業務の延長にある案だけが残りやすくなるためです。ただし、出た案を全部作る必要はありません。

最初に試す案は、「顧客の困りごとに合うか」「短期間で重要な前提を確かめられるか」「今の人員と費用で試せるか」で比べます。初回から最終製品を選ぶのではなく、理解を進めやすい案を選ぶ考え方です。

たとえば、まず一覧を人手で作り、顧客が点検の優先順位を決められるかを見る案を選びます。アプリ案は捨てるのではなく、「価値を確認してから開発を検討」と保留理由を残しておけば、次の会議でも選択の筋道が伝わります。

4.試作:確かめたいことに合う、最小限の形を作る

試作品、つまりプロトタイプは、顧客の反応を確かめるために作るものです。完成品の小型版である必要はありません。紙の画面、簡単な説明資料、手作業で提供するサービスでも、問いに答えられれば試作になります。

設備点検の例なら、過去の異常記録をまとめた一覧を作り、担当者が次の点検で使えるかを確かめます。まず必要なのは一覧の内容と見せ方であり、自動検索やログイン機能まで開発することではありません。

作る前に「この試作品で何を知りたいか」を一つ決めます。使い方が分かるかを知りたいのに、価格の評価まで一度に結論づけないようにします。試作品で再現していない条件は、確認できていないこととして残します。

実際の顧客データを使うなら、利用できる範囲と共有相手を先に確認し、必要に応じて匿名化したサンプルを使います。試作費の上限も決めておくと、見栄えを整える作業が際限なく増えるのを防げます。継続利用できる製品へ進む際は、MVPの作り方で開発範囲を整理できます。

5.検証:感想だけでなく、使った結果と次の行動を見る

試作品を見せたら、説明を聞いた感想だけで終えず、実際に使ってもらいます。設備点検の例では、一覧を見ながら点検対象を選べるか、情報が足りずに作業が止まるかを観察します。

「便利そうです」という発言と、「次の点検でも使った」という行動は別の情報です。どちらも記録できますが、同じ強さの購入根拠にはしません。使わなかった場合も、不要だったのか、一覧の内容が合わなかったのか、利用条件が整わなかったのかを聞きます。

検証前に見る行動を決め、結果を「分かったこと」「想定と違ったこと」「まだ分からないこと」に分けます。成功の数字を後から選ぶのではなく、どの結果なら次の試行へ進み、どの結果なら課題を見直すかを話し合っておきます。

試作品を直す前に、解くべき課題そのものが違っていないかを確認します。記録探しが大きな負担ではなかったなら定義へ戻り、対象が違ったなら観察相手を変えます。詳しい実験の組み立ては、仮説検証の進め方で確認できます。

いま、どこで止まっていますか

近い項目を開くと、確認したい問いと本文の説明へ進めます。点数を付ける診断ではありません。

01 顧客に何を聞けばよいか分からない

提案への賛否より、最近の出来事から確認します。

  • 最近困った場面を聞けるか
  • 現在の対処法を確認できるか
  • 発言と観察した行動を分けて残せるか

最初の聞き方を見る →

02 要望が多く、解く課題を絞れない

誰の、どの場面を良くするのかを整理します。

  • 困っている対象者は具体的か
  • 起きている場面を説明できるか
  • 作りたい物を課題に置き換えていないか

課題を一文にする方法を見る →

03 試作品をどこまで作るか決められない

今回知りたいことから、必要な形を選びます。

  • 試作品で確かめる問いは一つか
  • 人手や紙で試せないか
  • 今回作らない機能を決めたか

試作の範囲を決める方法を見る →

04 試作品は好評だが、購入へ進まない

利用者の評価と、購入する条件を分けます。

  • 予算を持つ人に確認できたか
  • 現在の支出や優先順位は分かるか
  • 導入に必要な合意は何か

購入条件の確認方法を見る →

05 ワークショップ後に活動が止まる

担当者が実際に動ける条件を確認します。

  • 次に会う顧客は決まったか
  • 担当者の活動時間と費用はあるか
  • 結果を見る会議は決まったか

終了後の準備を見る →

06 次の会議で何を決めるか曖昧

分かったことと、残る疑問を短くまとめます。

  • 事実と解釈を分けたか
  • まだ確認できていないことは何か
  • 今回承認してほしい行動は具体的か

会議に出す記入例を見る →

NEXT STEP

次のステップ

試作の次に、何を確かめるか迷っている方へ

イノベーション総研の立ち上げ支援では、次の検証内容と、実行する体制から一緒に整理します。

試作品が好評でも残る、事業化の3つの確認事項

試作品への反応が良くても、すぐに本開発へ進めるとは限りません。デザイン思考を事業性の検討と切り離すのではなく、顧客にとっての価値を確かめた結果を、購入・提供・投資の具体的な条件へつなげます。

1.購入条件:使う人だけでなく、お金を払う人にも確かめる

法人向けサービスでは、使う人と予算を決める人が異なる場合があります。現場担当者が点検一覧を評価しても、部門長がその費用を優先するとは限りません。

次に聞くのは、「いくらなら買いますか」だけではありません。現在どの仕事に費用や時間を使っているか、今回のサービスをどの予算から支払うか、導入に誰の合意が要るかを確かめます。既存手段を続ける選択肢と比べてもらうことも重要です。

まだ予算を持つ人に会えていないなら、結論は「購入が見込める」ではなく「現場の価値は確認できたが、購入条件は未確認」です。次の面談相手を決める材料にしてください。

2.提供条件:手作業の試行を、継続して提供できるかを確かめる

試作では、担当者が人手で一覧を作れば価値を見せられます。しかし、顧客が増えたときに同じ工数では採算が合わないかもしれません。これは試作の失敗ではなく、次に確認する問題です。

一社に提供するための作業、データの更新、問い合わせ対応、例外処理を洗い出します。自動化できる仕事と、人の確認を残す仕事も分けます。顧客にとって使いやすくても、提供側や顧客側の運用担当者に負担が集中する設計は続けにくくなります。

継続提供を検討する段階では、価格と提供費用を仮置きして比較します。一顧客あたりの収支はユニットエコノミクスの考え方で整理できます。未確認の効率化効果を先に織り込まず、実際の試行でかかった工数から始めます。

3.投資条件:次の費用・期限と、続けるか決める人を明確にする

「もっと試してみたい」だけでは、追加予算の判断が難しくなります。次の検証で何を確かめ、その結果によって何を決めるかを示します。試作品の完成度ではなく、残る疑問に費用を使う考え方です。

たとえば、現場での使い方は確認できたが、購入条件が不明なら、本開発よりも予算責任者への確認を優先します。使う時間と費用の上限、結果を見る日、判断する人を決めてから進めます。

Design CouncilのDouble Diamondでも、小規模で解決策を試し、機能しないものを退け、機能するものを改善する考え方が示されています。反復は、すべての案を残し続けることではありません。

課題が弱いと分かった場合と、課題はあるが今の解決策では成り立たない場合を分けておけば、中止しても顧客理解を次の案へ使えます。判断基準の作り方は、新規事業の撤退基準を参照してください。

ワークショップ後の行動を決める3つの準備

ワークショップは、関係者が同じ課題を考え、試す案を選ぶ機会になります。ただし、終了後の顧客接点や活動時間がなければ、発表資料と写真だけが残ります。実施前に次の3点を準備してください。

1.実案件を選び、会える顧客を確保する

「新しい事業を自由に考える」だけでなく、検討中のテーマと、最初に会う顧客候補を決めます。手法を体験する演習と、自社の事業を進める活動は、目的を分けて設計します。

まだ顧客に会えない場合は、社内で作ったペルソナを事実として扱わず、確認したい仮説の一覧として使います。終了時に案を選ぶことより、会えない理由を解消し、面談の予定を作ることが先になる場合もあります。

2.終了後に動く担当者と、使える時間・費用を決める

参加者全員が賛成していても、試作品を作る人や顧客へ連絡する人が決まらなければ動きません。担当者の名前と、通常業務の中で使える時間を確認します。

専門的な開発が必要か分からない段階なら、まず説明資料や人手の試行で確かめられることを探します。外部へ依頼する場合も、作る物の一覧だけでなく、何を確かめたいかを共有してください。

3.結果を見る会議を先に決め、進め方を選ぶ

会議では、活動した件数よりも、顧客について何が分かり、想定をどう変えるかを話します。結果が曖昧なときは「もう少し聞く」で終えず、次の相手と質問を決めます。

研修を実案件での育成につなげたい場合は、組織・人材開発サービスが関連します。イノベーション総研では、知識を学ぶ機会に加え、実際のテーマで判断を経験する場や、経営経験者の伴走を組み合わせます。まずは研修の追加が必要なのか、実践する機会や役割の不足なのかを整理します。

ほかの手法と組み合わせ、結果を次の会議で決める

グラフや数値のダッシュボードを表示したノートパソコン
検証結果は、次の会議で判断できる形に整理します。写真はイメージであり、記事の調査結果ではありません。

デザイン思考は、新規事業のすべてを一つで進める道具ではありません。顧客課題を探すときに使い、事業の全体像を整理するときはビジネスモデルキャンバス、提供して学び続けるときはリーンスタートアップなど、目的に合う方法を組み合わせます。

道具の使い分けは、新規事業フレームワークの全体像で確認できます。収益やパートナーを整理するならビジネスモデルキャンバスの書き方、小さな提供と改善を続けるならリーンスタートアップへ進んでください。

大切なのは、手法が変わるたびに顧客の記録が失われないことです。会議に出ていなかった人でも判断できるよう、検証結果を短くまとめます。以下は、前述の設備点検サービスについて、次の検証を相談する架空の記入例です。

設備点検サービスの検証結果と、次の会議で決めること(架空例)
記録する項目 記入例 判断への使い方
解きたい課題 保全担当者が過去の記録を探すのに手間取り、点検の優先順位を決められない 誰の何を解く企画なのかを共有する
今回確かめたこと 人手で作った一覧を、担当者が実際の点検準備に使った 一覧の情報が役立つ可能性を確認する
想定と違ったこと 一覧を見るだけでは足りず、元の記録を開き直す場面があった 元の記録へ戻れる見せ方を試す
まだ分からないこと 部門の予算、導入の承認条件、一覧の更新工数 購入と継続提供は確認できていないと区別する
次に行うこと 予算責任者へ確認し、次回の一覧作成・更新にかかる工数を測る 本開発の前に、購入条件と提供負担を確かめる
今回の会議で決めること 面談と工数測定の実施可否、担当者、費用上限、結果を見る日 追加の開発ではなく、限定した検証を承認する

この例では、現場で使われた事実と、購入が決まっていない状態を分けています。そのため、画面を作り込むのではなく、購入と提供の条件を先に確かめる選択ができます。

次の会議で決めたいことを一つ書くと、集める情報も、作る試作品も絞れます。たとえば「本開発へ進むか」では判断材料が足りないなら、「予算責任者への面談と提供工数の測定を実施するか」に判断の単位を小さくします。

デザイン思考と新規事業のよくある質問

始めるときに迷いやすい、手順の順番、実施期間、研修、ほかの方法との違いを整理します。

Q. デザイン思考は、5つの手順を順番に進めるのですか

A. 一度ずつ順番に終える必要はありません。試作品を使ってもらい、そもそもの困りごとが違うと分かったら、課題の定義や顧客の観察へ戻ります。いま分かっていないことに合わせて、必要な手順を選びます。

Q. デザイン思考は、どのくらいの期間で実施すればよいですか

A. 共通の実施期間はありません。初回は一つの課題に絞り、顧客に会える日と結果を判断する日から、小さく試せる範囲を決めます。顧客の手配や試作の難しさによって必要な期間は変わります。ワークショップの開催日だけでなく、その後の確認まで予定に入れてください。

Q. デザイン思考の研修だけで、新規事業を進められますか

A. 研修は、観察や試作の方法を共通理解にする機会になります。ただし、実際の顧客に会う経路、活動する担当者と時間、検証費用、判断する人は別に必要です。実案件の何を進めたいかを決め、研修後の活動と合わせて設計します。

Q. デザイン思考とリーンスタートアップはどう違いますか

A. デザイン思考は、顧客の行動から課題と解決策を探るときに役立ちます。リーンスタートアップは、小さく提供し、反応を測り、事業の仮説を更新し続ける考え方です。実務では二者択一にせず、顧客理解と試作から、実際の提供と改善へつなげて使えます。

Q. 生成AIでペルソナを作れば、顧客への確認は不要ですか

A. 不要にはなりません。生成AIは、仮説候補や質問案を考える補助には使えますが、特定の顧客が実際に何をしたかという観察の代わりにはなりません。AIが作った想定と、顧客から得た発言・行動を分け、重要な前提を本人への確認や実際の試行で確かめます。

まとめ|デザイン思考は「顧客に確かめる」までを一組にする

デザイン思考を新規事業に活かすには、顧客の困りごとを知り、解く課題を定め、複数案から小さく試す案を選びます。試作品への反応が想定と違えば、課題や対象顧客へ戻って考え直します。

そのうえで、誰が買うのか、継続して提供できるのか、次の費用と期限をどうするかを確認します。ワークショップの満足度や試作品の完成度だけで、事業化の判断を代用しないことが重要です。

まずは、いまの企画について「次に会う相手」「確かめたいこと」「結果を見て決めること」を一つずつ書いてみてください。イノベーション総研は、アイデアを増やす前に、顧客について分かっていない点と、次の行動を止めている条件を整理することを勧めています。

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顧客の課題を絞れない、試作の範囲が決まらない、結果を見ても次の行動を選べない。イノベーション総研では、案件が止まっている条件を整理し、いまの体制で進める検証と判断を一緒に設計します。

ARTICLE INFORMATION

この記事の執筆・監修

執筆

イノベーション総合研究所 編集部

監修

長尾 浩平(株式会社イノベーション総合研究所 代表取締役)

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