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非上場企業の売上の調べ方|無料の確認先と数字を見極めるコツ

非上場企業の売上は、公式サイトの会社概要・採用資料、親会社の開示資料、決算公告、企業資料などから調べられます。無料の情報で分からなければ、帝国データバンクや東京商工リサーチなどの有料情報が候補になります。ただし、決算公告があっても、売上高まで載っているとは限りません。

競合や協業候補の売上を見つけたのに、「何年度か」「グループ全体か」と聞かれて答えられない。新規事業の調査では、こうした行き違いを防ぐことも重要です。売上は、金額だけでなく会社・期間・範囲・出所をそろえて使います。

本記事では、無料で探す5ステップ、有料サービスの選び方、売上が不明なときの推定方法を解説します。イノベーション総研の888名調査と実務向けの記録例も使い、調べた数字を参入判断や次の顧客検証へつなげる方法まで整理します。

この記事のポイント

  • 正式社名を特定し、公式資料から順に売上を探す
  • 決算公告・無料の企業概要・有料情報で分かる範囲を区別する
  • 単体と連結、売上高と取扱高、実績と推定を混ぜない
  • 競合の規模を知った後は、自社が売れる条件を顧客に確かめる

目次

非上場企業の売上は調べられるが、全社分が公開されているわけではない

非上場企業とは、株式を証券取引所に上場していない企業です。非上場だから売上が分からないとは限りません。自社サイトで業績を発表している会社や、企業データベースに売上が収録されている会社もあります。

ただし、検索すれば必ず最新の売上が見つかるわけでもありません。最初に押さえたいのは、決算情報があることと、売上高が載っていることは別だという点です。

株式会社の決算公告では、貸借対照表が基本となり、大会社では損益計算書も対象になります。貸借対照表は決算日時点の資産・負債・純資産を示す書類で、売上高を確認する損益計算書とは異なります。そのため、決算公告を見つけても、貸借対照表だけでは年間売上高を読み取れません。詳しくは法務省の電子公告制度の説明を参照してください。

また、非上場でも一定の条件で有価証券報告書を提出する企業があります。「非上場だからEDINETにはない」と決めつけず、対象会社を検索する価値があります。国立国会図書館の財務情報ガイドでも、非上場企業の確認先として有価証券報告書、決算公告、会社資料などが挙げられています。

非上場企業の売上の調べ方は、無料の情報を探す5ステップから

まずは公開情報を順に調べ、見つからない項目だけを有料調査へ回します。売上の数字を見つけたら、その場で対象年度と出所も記録してください。後から探し直す手間を減らせます。

1. 正式社名と本店所在地で、調べる会社を特定する

同じ社名の会社や、似た名称のグループ会社を取り違えないようにします。ブランド名やサービス名で検索を始めた場合は、公式サイトの会社概要や運営会社の表示から、法人の正式名称を確認しましょう。

国税庁法人番号公表サイトでは、商号・名称、本店または主たる事務所の所在地、法人番号の基本3情報を確認できます。これは売上を調べるサイトではなく、どの法人の数字を探しているのかをそろえるための確認先です。

調査メモの先頭に「正式社名/本店所在地/法人番号/公式URL」を置きます。社名変更や本店移転がある場合は、過去の名称でも探すと古い決算資料にたどり着くことがあります。

2. 公式サイトの会社概要・採用情報・決算資料を読む

公式サイトの会社概要、採用ページ、ニュース、決算・IR資料、電子公告を確認します。会社概要には直近の売上、採用資料には事業の規模や業績推移が記載されている場合があります。ページに更新日があっても、売上の対象年度が新しいとは限らない点に注意してください。

Googleでは、次のように検索語を切り替えます。「対象企業名」は正式社名に、「対象企業のドメイン」は確認した公式ドメインに置き換えてください。

  • 「対象企業名」 売上高
  • 「対象企業名」 決算 会社概要
  • 「対象企業名」 採用 売上
  • site:対象企業のドメイン 売上高

検索結果の短い説明文だけでは採用せず、元ページやPDFを開いて数字の前後を読みます。「今期の目標」「グループ全体」「取扱高」という言葉が付いていれば、そのまま対象法人の売上実績にはできません。

3. 親会社の開示資料とEDINETで、対象会社の記載を探す

対象会社がグループ企業なら、親会社の有価証券報告書、決算説明資料、子会社の買収・設立に関する公表資料も確認します。対象会社単独の売上や、含まれる事業の規模が記載されている場合があります。

金融庁のEDINETでは、まず正式社名で書類を探します。見つかった有価証券報告書の中では、会社名、「主要な経営指標等の推移」「関係会社の状況」「セグメント情報」などを手がかりにします。

ただし、親会社の「情報サービス事業」などの売上は、複数の子会社や事業を合計している可能性があります。親会社の事業別売上を、対象子会社1社の売上と読み替えないようにしてください。会社単独の記載がなければ、分からないまま残します。

4. 決算公告は、損益計算書と売上高の有無を確かめる

公式サイトに決算公告がなければ、「対象企業名 決算公告」「対象企業名 官報」で探します。公告の掲載先は、官報、日刊新聞、企業のホームページなどです。会社の他の公告は官報でも、決算公告だけをホームページに掲載している場合があります。

官報発行サイトでは、直近90日間の官報を無料で閲覧できます。過去分を会社名などで検索したい場合は、国立印刷局の有料の官報情報検索サービスや、契約データベースを利用できる図書館を確認します。無料閲覧と過去分の検索は利用範囲が異なります。国立印刷局の案内で最新の条件を確認できます。

公告が見つかったら、対象会社と決算期を照合し、損益計算書に売上高の記載があるかを読みます。貸借対照表の「利益剰余金」や「総資産」を売上として転記してはいけません。

5. 図書館の企業資料と報道から、追加の手がかりを探す

公式発表で確認できない場合は、『会社四季報 未上場会社版』などの企業資料や、業界紙、経済メディアの報道も探します。所蔵資料や契約データベースを利用できる図書館なら、自分でサービスを契約せずに確認できることがあります。閲覧・印刷の条件は図書館ごとに異なります。

報道や採用媒体の企業紹介で売上を見つけたときは、掲載日、対象年度、取材先、会社側の発表へのリンクを確認します。「年商約○億円」という紹介と、特定の決算期の売上高は、精度や対象期間が違う可能性があります。

ここまで調べても売上が見つからなければ、同じ検索を繰り返すよりも、有料情報の収録状況を確認する段階です。調査の問いや出典メモの作り方は、デスクリサーチのやり方と記入例でも詳しく解説しています。

無料で分からない売上は、有料データベースの収録範囲を確認する

有料データベースでは、公開情報に加え、提供会社が取材・収集した非上場企業の業績を確認できる場合があります。ただし、登録企業すべてに最新の売上高があるとは限りません。購入前に「その会社の、必要な決算期の、売上高が含まれるか」を確認します。

主な選択肢と、利用前に見るポイントをまとめました。サービス名だけで選ばず、今回必要な情報があるかを基準に比較してください。

非上場企業の売上確認に使う主な有料情報と選び方
サービス 売上調査で確認できる情報 利用前の確認点
帝国データバンク:TDB企業サーチ 会社情報の業績など。無料の基本情報とは別 有料情報に必要な決算期・業績項目があるか
東京商工リサーチ:tsr-van2の財務情報 公開資料・訪問取材で収集した財務情報。決算期を選択 対象企業の収録期、必要な財務書類、契約・利用料金
G-Search:企業情報検索 帝国データバンクや東京商工リサーチなどの情報を検索 どの提供元の情報か。収録項目、基本料・情報料、共有条件

帝国データバンクの公式ページでは、TDB会社情報は1社500円(税込)と案内されています。無料で見られる企業概要情報とは範囲が違い、有料情報には業績などが含まれます。料金・仕様は2026年9月9日時点の確認内容です。必要な項目の有無と最新料金は、購入画面で確かめてください。

社内で既に契約しているデータベースがあれば、まず利用できるかを確認すると効率的です。閲覧できることと、資料の転載・社外共有が許されることも別です。報告書へ載せる前に、契約上の利用範囲を確認します。

対象企業が多い、事業別の売上まで整理したい、情報同士の矛盾を調べる必要がある場合は、調査会社への依頼も選択肢です。その際は、企業一覧だけでなく「調査後に決めたいこと」「必要な年度」「不明項目の扱い」を伝えましょう。市場調査会社の比較と依頼の考え方も参考になります。

売上調査で止まっているのは、どこですか

近い状態を開くと、確認項目と詳しい説明へ進めます。

01 顧客の存在:誰が何に払っているか不明

売上規模とは別に顧客を確かめます。

  • 有料の顧客は誰か
  • 現在どの業務に困っているか
  • 切り替える条件は何か

売上を顧客検証につなげる →

02 収益の設計:会社全体と対象事業が混ざる

比較する売上の範囲をそろえます。

  • 単体か連結か
  • 対象事業の売上か
  • 取扱高ではないか

数字の確認条件を見る →

03 実行体制:情報を集める担当と手順が曖昧

公開情報の確認先から着手します。

  • 正式社名が分かるか
  • 調査担当者を決めたか
  • 確認済みの情報源を残したか

無料の5ステップを見る →

04 経営の本気度:調べた後に何を決めるか不明

判断が変わる未確認点を絞ります。

  • 候補の優先順位を決めるのか
  • 追加調査を承認するのか
  • 顧客検証に進むのか

追加調査の判断方法を見る →

05 社内の協力体制:データの利用条件が不明

契約と共有範囲を確認します。

  • 社内に契約サービスはあるか
  • 社外へ共有できるか
  • 確認先の部署が分かるか

有料情報の確認点を見る →

06 撤退の規律:調べ続けて検証へ進めない

必要な確度と調査の終点を決めます。

  • 数字の上下で判断は変わるか
  • 今は顧客に聞く段階ではないか
  • 次の確認期限を決めたか

検証・事業立ち上げの支援を見る →

NEXT STEP

次のステップ

競合調査の先にある、顧客検証を進める

売上を調べた後、どの顧客に何を確かめるか。イノベーション総研が、顧客仮説の整理から検証計画、事業立ち上げまで支援します。

売上データを比較するときは、会社・期間・範囲・出所をそろえる

数字が見つかっても、すぐに競合比較表へ並べるのは避けましょう。桁が合っていても、会社の範囲や対象年度が違えば比較が成り立ちません。最低限、次の4点を確認します。

売上データの比較前にそろえる4つの確認条件
確認する条件 記録する内容 混同しやすい例
会社 正式社名、本店所在地、法人番号 同名企業、ブランド名と運営法人、親会社と子会社
期間 決算期、対象期間、実績か予想か 古い年度、9か月決算と12か月決算、目標額
範囲 単体・連結・事業別、指標の名称、単位 売上高と取扱高、チェーン全体と運営法人、円と百万円
出所 発表元、資料名・URL・該当ページ、確認日 企業の実績発表、第三者の収録値、自社の推定値

例えば、単位が「百万円」の表にある「1,200」は、1,200万円ではなく12億円です。転記の際は元の単位を残したうえで、比較表の表示単位を統一します。確認できない条件を空欄にせず、「単体・連結の別は未確認」と書くことも大切です。

同じ会社でも、連結売上と対象事業の売上は違う

連結売上は企業グループ全体、単体売上は特定の法人1社を対象とする数字です。事業別売上は、その中の特定分野などに区切った数字です。どれが正しいかではなく、何を比較したいかによって必要な範囲が変わります。

例えば、架空のA社グループが食品卸と発注支援ソフトを営んでいるとします。グループ全体の売上が大きくても、その全額を発注支援ソフトの市場規模や競合売上に使うことはできません。ソフトの売上が開示されていなければ、顧客数や契約単価など、別の確認項目へ進みます。

フランチャイズを持つ企業の「チェーン全店売上」や、取引を仲介する企業の「流通総額・取扱高」も、その会社が計上する売上高とは別の指標です。資料の見出しを省略せず、数値の名称ごと記録してください。

複数サイトで同じ数字が出ても、独立した裏づけとは限らない

会社概要、求人記事、ニュースサイトに同じ数字が載っていても、全てが同じ会社発表を転載している場合があります。検索結果が3件あることを「3つの独立した情報で確認できた」とは扱いません。

情報ごとに発表元をたどり、元資料が同じなら同じ根拠としてまとめます。調査会社の収録値と企業公式の発表値が違う場合も、まず決算期や単体・連結の違いを確認し、それでも理由が分からなければ両方を残します。都合のよい大きい数字や、単純な平均値を採用しないようにしましょう。

非上場企業の売上が分からないときは、推定値と確認済みの数字を分ける

公開情報や有料資料で売上を確認できなくても、事業規模のおおまかな見当が調査に役立つ場合はあります。その場合は、売上の実績を「発見した」のではなく、前提を置いて「推定した」と明示します。

顧客数と単価など、事業の仕組みから幅を持って試算する

継続課金のサービスなら「年間平均の有料契約数×月額単価×12か月」、店舗事業なら「平均稼働店舗数×1店舗あたり年間売上」など、収益が生まれる仕組みに分けて考えます。売上を左右する項目を選び、その値を何で確かめられるかを検討します。

次は、計算方法を説明するための架空例です。実在企業の業績や業界平均ではありません。

継続課金サービスの年間売上を試算する架空例

年間平均の有料契約数を200件、1契約の月額単価を3万〜5万円(税別)と仮定します。

200件×3万〜5万円×12か月=7,200万〜1億2,000万円

全契約の料金を対象会社が売上として計上し、初期費用・従量課金・値引きなどを含めない前提です。推定対象はこのサービスの売上であり、会社全体の売上とは限りません。

ここで重要なのは、計算の細かさより前提です。累計の導入社数を、そのまま現在の有料契約数には使えません。無料利用や過去の解約企業を含む可能性があるからです。期末時点の契約数も、年間を通じた平均契約数とは異なります。

従業員数に業界平均の1人あたり売上を掛ける方法もありますが、外注の多さ、卸売かサービス業か、兼業の有無で結果は大きく変わります。資本金や資金調達額を売上の代わりに使うこともできません。推定に必要な考え方は、フェルミ推定で市場規模を計算する方法で解説しています。

推定の幅が意思決定を変える場合だけ、追加調査する

上の架空例で、低い側と高い側のどちらでも次の行動が「利用企業へ話を聞く」で変わらないなら、まず顧客検証へ進めます。反対に、幅のどこに収まるかで候補企業の優先順位や調査予算が変わるなら、有料情報の追加取得や、相手企業への確認を検討します。

協業などで相手と接点がある場合は、利用目的と共有範囲を伝え、対象年度の売上や会社資料を提示してもらえるか尋ねます。開示を受けられないことも想定し、必要なら売上の範囲、顧客数、継続契約の状況など、相手が回答可能な情報へ問いを絞ります。

元従業員や専門家へ聞く場合も、一般的な商流や業界の仕組みと、勤務先の秘密情報を分けます。守秘義務に反する資料の持ち出しや、権限のない情報へのアクセスを前提とする調査は行いません。

調べた売上を、新規事業の参入判断と次の顧客検証につなげる

失敗への懸念を伝え、軌道修正につながったと回答した材料

目標・指標未達や収支データ25.7%(228名)
顧客の声・現場の事実17.5%(155名)
代替案・方向転換の案15.1%(134名)
競合動向や市場変化6.6%(59名)
出典:イノベーション総合研究所「新規事業の実態と意思決定に関する調査」(2026年4月、全回答者n=888、調査実施:株式会社マクロミル)。直近の経験に最も近いものを1つ選択。全14選択肢のうち軌道修正につながった4項目を抜粋。割合の母数は全回答者で、材料ごとの成功率ではありません。

イノベーション総研の調査では、新規事業の途中で失敗への懸念を感じ、競合動向や市場変化を提示して軌道修正につながった経験も報告されました。上図は、軌道修正につながったと回答した材料の内訳を抜粋したものです。競合情報は、事業を見直すための材料の一つになっています。

イノベーション総研では、この結果を踏まえ、調査報告には「今の計画の何を変えるのか」を添えることを重視します。競合の売上を把握できても、それだけで自社の顧客、提供価値、採算まで確かめられたことにはならないからです。

競合の売上が大きくても、自社が売れる理由は別に確かめる

競合の売上は、事業規模を知る入口になります。一方で、その会社が既に持つ販売網、信用、契約、導入支援の体制は、自社と同じではありません。競合の売上が伸びているという事実から、自社の売上計画まで一気に結びつけないようにします。

参入を検討するなら、対象事業の顧客は誰か、何に対価を支払っているか、今の取引先から切り替える理由があるかを確かめます。競合が複数事業を営む場合は、会社全体の伸びではなく、自社が狙う領域での顧客と提供内容を調べます。

また、見込み顧客企業の売上を合計しても、自社が取りに行ける市場規模にはなりません。発注支援ソフトを販売するなら、顧客企業の食品売上ではなく、対象となる業務の課題、導入対象数、支払える価格などから市場を考えます。競合の整理を広げる場合は、直接競合・間接競合・現状維持を比べる競合分析も併せて確認してください。

調査メモには、事実と次の判断を一緒に残す

調査の成果物は、売上ランキングだけにしないことをおすすめします。会社・決算期・単体または連結・単位・情報源・確認日を共通の記録欄に置き、その横に自社の解釈、適用できる条件、未確認事項、次の行動を記入します。

例えば、発注支援ソフトの事業を検討しているなら、次のように整理できます。A社・B社・C社は説明用の架空企業です。

売上調査を次の事業判断につなげる記入例
確認できた事実 自社の解釈と適用条件 未確認事項・次の判断
A社:公式資料にグループ売上の記載。ソフト事業の内訳はない 会社規模の参考にはなるが、競合ソフトの売上には使わない ソフトの有料顧客と提供範囲を確認し、競合比較の対象にするか決める
B社:採用資料に過去の売上。直近の業績は確認できない 過去の事業規模を示す参考値としてのみ使う 直近値で調査優先順位が変わるなら、企業データベースの収録期を確認する
C社:売上は不明。公式サイトには料金と導入事例がある 導入の存在は確認できるが、顧客数や売上規模は判断できない 自社の見込み顧客へ現在の運用と切替条件を聞き、検証対象を絞る

この形なら、数字がない会社も「不明だから除外」で終わらせず、何を確かめるかを決められます。売上の大きさは、利益の大きさや資金繰りの安全性も保証しません。取引条件や与信の判断には、売上調査とは別に財務・審査担当者が必要な資料を確認します。

調査結果はそろっているのに参入や検証の判断が進まない場合は、新規事業リスク診断「Compass」で顧客・収益・体制などの未確認点を整理できます。イノベーション総研の支援は、他社の非公開売上を必ず取得できると約束するものではなく、得られた根拠から次の事業判断と検証を設計するためのものです。

非上場企業の売上の調べ方でよくある質問

調査結果を報告する際に迷いやすい、非公開情報・AIの利用・数字の不一致について答えます。

Q. 売上を非公開にしている会社は、経営状態が悪いのですか?

A. 非公開というだけでは、経営状態の良し悪しを判断できません。開示する情報の範囲や、調査会社への回答方針なども関係します。売上が見つからないことを売上ゼロや業績不振と読み替えず、確認できた事実と不明な点を分けてください。

Q. 生成AIが答えた非上場企業の売上は、そのまま使えますか?

A. そのまま使わず、示された出典を開いて、対象法人・決算期・単体または連結・実績か推定かを確認します。AIに調査候補の整理を任せる場合も、出典のない数字は確認済みの売上として扱いません。契約データや非公開資料を入力する前に、利用権限と社内ルールも確認してください。

Q. サイトによって売上が違う場合、どちらを採用すればよいですか?

A. まず対象会社、期間、単位、単体・連結、実績・予想の違いを調べます。同じ条件なら、根拠となる決算資料や更新・訂正の有無を確認します。理由を特定できなければ両方の数値と出所を残し、報告上は不一致として扱います。単純に平均したり、大きい方を選んだりしないでください。

まとめ:売上を探したら、出所と使える範囲まで記録する

非上場企業の売上は、正式社名を特定し、公式資料、親会社・EDINET、決算公告、企業資料・報道の順に探します。無料で分からない場合は、必要な会社・決算期・項目が有料データベースに収録されているかを確認しましょう。

見つけた後は、単体と連結、売上高と取扱高、実績と予想をそろえます。推定する場合は、前提と幅を残し、確認済みの売上とは分けて扱います。

まず主要競合1社の売上メモを埋め、判断を変え得る未確認点を一つ選んでください。「対象事業の有料顧客は誰か」「なぜその価格で継続しているのか」まで問いを具体化すれば、売上調査を次の顧客検証につなげられます。

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調査結果を、次の事業判断に使える形へ

競合の数字は集まったものの、自社の計画をどう見直すか決まらない。そのような状況を伺い、確認できた事実と未確認点を整理して、次の検証を一緒に考えます。

ARTICLE INFORMATION

この記事の執筆・監修

執筆

イノベーション総合研究所 編集部

監修

長尾 浩平(株式会社イノベーション総合研究所 代表取締役)

外部出典

制度・情報源:法務省、国税庁、金融庁EDINET、国立国会図書館、国立印刷局、各情報提供会社の公式情報(本文リンク、2026年9月9日確認)。料金・収録内容は変更される場合があります。
独自調査:イノベーション総合研究所「新規事業の実態と意思決定に関する調査」(2026年4月3〜8日、n=888、調査実施:株式会社マクロミル)。従業員1,000名以上の企業に勤務し、過去5年以内に新規事業のオーナー・リーダー・意思決定者として関与した方が対象です。
売上の試算、A社・B社・C社の記録、調査手順と判断例はイノベーション総研が作成した説明用の例です。実在企業の売上や支援実績を示すものではありません。

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